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  • 偏差値では測れない「心の偏差値」とは何か?
  • ~AI時代だからこそ、子どもに身につけてほしいEQ・非認知能力~

    「うちの子の偏差値は、どれくらいですか?」

    学習塾をしていると、偏差値という数字を目にする機会がたくさんあります。

    高校受験や大学受験では、志望校を考えるための大切な指標の一つです。

    もちろん、テストで点数を取ることも、成績を上げることも大切です。学習塾である以上、私たちもそこから目をそらすつもりはありません。

    しかし、私は長年、愛知県瀬戸市で子どもたちと接する中で、ずっと考えてきたことがあります。

    子どもの成長は、学力の偏差値だけで測れるのだろうか。

    困っている友達に声をかけられる。

    失敗しても、もう一度挑戦できる。

    自分の感情をコントロールできる。

    相手の話を聞くことができる。

    自分で目標を決め、そこに向かって努力できる。

    こうした力は、学校のテストではなかなか点数になりません。

    私は、このような人として生きていくための力を、分かりやすく**「心の偏差値」**と呼んでいます。

    そして、AIが急速に発達するこれからの時代だからこそ、「心の偏差値」を育てる教育がますます重要になると考えています。


    「心の偏差値」は、テストで測る偏差値ではありません

    最初にお伝えしておきたいことがあります。

    「心の偏差値」という名前ですが、50や60といった数値をつけて子どもを評価するものではありません。

    まして、

    「あの子は心の偏差値が高い」

    「あの子は低い」

    と子どもを比べるための言葉でもありません。

    私が「心の偏差値」という言葉で表現したいのは、

    自分自身と向き合い、人と関わり、困難があっても前へ進んでいくための力

    です。

    教育の世界では、こうした力と関係する言葉としてEQ(感情知能)や非認知能力があります。

    学力のように一つのテストで簡単に測れるものではありません。

    しかし、子どもがこれから長い人生を歩んでいくうえで、とても大切な力だと私は考えています。


    EQとは何でしょうか?

    EQという言葉を初めて聞く保護者の方もいらっしゃると思います。

    簡単に言えば、

    自分や相手の感情を理解し、それを適切に扱いながら、人と関わっていく力

    と考えると分かりやすいでしょう。

    たとえば、子どもが友達と意見が合わなかったとします。

    すぐに怒ってしまうのか。

    「自分はなぜ腹が立っているのだろう」と考えられるのか。

    相手にも何か理由があるのではないかと想像できるのか。

    そして、自分の気持ちを言葉で伝えられるのか。

    こうした場面には、学校のテストとは違う力が必要です。

    私は、それも大切な「学力」の一つではないかと思っています。


    非認知能力とは何でしょうか?

    非認知能力という言葉も、近年よく聞くようになりました。

    一般的には、テストの点数などで直接測る認知能力とは異なる、粘り強さ、自制心、協調性、意欲、自己肯定感などに関係する力を指す言葉として使われています。

    たとえば、

    難しい問題が出た。

    一度やってみた。

    できなかった。

    ここからどうするか。

    「もう嫌だ」

    と投げ出すのか。

    「違う方法でやってみよう」

    と思えるのか。

    この違いには、計算力や暗記力とは別の力が関係しています。

    勉強でも、こうした力はとても重要です。


    成績を上げるためにも「心の力」が必要です

    EQや非認知能力というと、

    「勉強とは別の話でしょう?」

    と思われるかもしれません。

    私は、そうは思っていません。

    たとえば、成績を上げるためには勉強を続けなければなりません。

    でも、勉強を続けていれば、必ず壁にぶつかります。

    分からない。

    間違えた。

    点数が下がった。

    思ったような結果が出なかった。

    そんなときに必要なのは、知識だけでしょうか。

    「もう一度やってみよう」

    と思えること。

    自分の失敗を受け止めること。

    なぜできなかったのかを考えること。

    必要なら、人に助けを求めること。

    そして、次の行動に移すこと。

    こうした力があってこそ、学習を継続できます。

    つまり、

    学力の偏差値と「心の偏差値」は、まったく別々のものではない

    と私は考えています。


    「頭のいい子」に育てるだけで十分でしょうか?

    保護者の方なら、

    「子どもには将来困らないように、しっかり勉強してほしい」

    と思われるでしょう。

    私も同じです。

    でも、少し先の未来を考えてみてください。

    どれだけ勉強ができても、

    人の話を聞けない。

    失敗すると立ち直れない。

    自分の感情をコントロールできない。

    誰かと協力することができない。

    自分で目標を決められない。

    これでは、社会に出てから困る場面があるでしょう。

    反対に、

    人の気持ちを考えられる。

    自分の考えを伝えられる。

    失敗しても立ち上がれる。

    分からないことを素直に聞ける。

    必要なときには周りと協力できる。

    こうした力を持っている人は、学校を卒業した後も成長し続けることができます。

    私は、子どもたちには、

    「勉強ができる人」だけではなく、「学び続けられる人」になってほしい

    と思っています。


    AI時代に「心の偏差値」が重要になる理由

    AIはこれから、ますます賢くなるでしょう。

    知識を調べる。

    文章を書く。

    計算する。

    翻訳する。

    問題の解き方を説明する。

    これまで「頭のいい人」が得意としていた仕事の一部を、AIが担うようになっています。

    だからといって、人間が勉強しなくてもよくなるわけではありません。

    むしろ私は、

    「人間だからこそできることは何か」

    を考える必要があると思っています。

    相手の表情を見て声をかける。

    誰かの気持ちに寄り添う。

    仲間と一緒に一つのものを作る。

    意見が違う人とも話し合う。

    失敗した仲間を励ます。

    自分の夢や志を持つ。

    これからAIを使いこなすうえでも、こうした人間としての力が大切になります。

    だから私は、

    AI時代だからこそ、「心の偏差値」を育てたい。

    そう考えています。


    「心の偏差値」は日常生活の中で育ちます

    では、EQや非認知能力を育てるためには、特別な勉強をしなければならないのでしょうか。

    私は、日常の中にもたくさんの機会があると思っています。

    子どもが失敗した。

    そんなとき、すぐに大人が解決してしまうのではなく、

    「次はどうしたらいいと思う?」

    と一緒に考えてみる。

    友達とけんかをした。

    「どっちが悪いの?」

    だけではなく、

    「相手はどんな気持ちだったと思う?」

    と聞いてみる。

    テストの点数が悪かった。

    「もっと勉強しなさい」

    だけではなく、

    「自分ではどうだったと思う?」

    と話を聞いてみる。

    大人が正解を与えるのではなく、子ども自身に考えてもらう。

    これは前回の記事でお話しした、**「すぐに答えを教えない」**ということにもつながっています。


    「ほめる」ことにも少し工夫を

    子どもが100点を取ったら、

    「100点、すごいね!」

    もちろん、これも嬉しい言葉です。

    でも私は、もう一つ付け加えてほしいと思います。

    「毎日練習していたもんね」

    「分からないところを自分から聞けたね」

    「前に間違えた問題をやり直していたね」

    結果だけではなく、そこに至るまでの行動を見る。

    そうすると、子どもは、

    「100点だから認めてもらえた」

    だけではなく、

    「努力したことを見てもらえた」

    と感じることができます。

    たとえ次のテストが80点でも、

    「努力することそのものには価値がある」

    と思えるようになります。

    私は、この積み重ねも「心の偏差値」を育てることにつながると考えています。


    子どもの気持ちを言葉にする

    EQを育てるうえで、私は言葉も大切だと考えています。

    子どもが不機嫌になっているとき、

    「怒らないの!」

    で終わらせるのではなく、

    「悔しかったのかな?」

    「嫌だったのかな?」

    「本当はどうしてほしかった?」

    と聞いてみる。

    自分の感情を言葉にできるようになると、

    ただ怒ったり、泣いたりするだけではなく、

    「自分は今こう感じている」

    と考えられるようになります。

    そして、自分の感情を理解することは、相手の感情を考えることにもつながっていきます。

    ここでも私は、母国語である日本語の力が大切だと思っています。

    読む力だけではありません。

    考えを言葉にする。

    気持ちを言葉にする。

    相手の言葉を理解する。

    日本語力は、教科学習だけでなく、人との関係を築く土台にもなります。


    「心の偏差値」が高い子を作ることが目的ではありません

    ここは誤解してほしくないところです。

    「心の偏差値」という言葉を使っていますが、

    子どもを新しい物差しで評価したいわけではありません。

    学力偏差値で比べるだけでは足りないから、今度はEQで比べる。

    それでは意味がありません。

    子どもは一人ひとり違います。

    人前で話すことが得意な子もいれば、静かに相手の話を聞ける子もいます。

    すぐに行動できる子もいれば、じっくり考えてから動く子もいます。

    大切なのは、

    昨日の自分より少し成長すること。

    そして、自分のよさにも気づくことです。

    「心の偏差値」は、人と競争するための数字ではありません。

    私は、その子自身がよりよく生きていくための力として考えています。


    瀬戸市で子どもたちと向き合ってきて思うこと

    私は長年、愛知県瀬戸市で、小学生、中学生、高校生の子どもたちと向き合ってきました。

    成績の伸び方も違います。

    性格も違います。

    得意なことも違います。

    だから、点数だけで子どもを判断したくありません。

    テストでは測れない成長があります。

    以前ならすぐ諦めていた子が、もう一度問題に取り組んだ。

    自分から質問できるようになった。

    周りの人と協力できるようになった。

    自分で目標を決めて行動しようとした。

    こうした変化も、子どもの大切な成長です。

    モリヒサMAETAでは、学力を伸ばすことはもちろん、**EQや非認知能力を含めた「心の偏差値」**も大切にしたいと考えています。


    よくある質問

    Q.EQとIQは違うものですか?

    一般にIQは、推理や記憶などの認知能力に関係する指標として使われます。一方、EQは自分や他者の感情を理解し、それを適切に扱う力に関係する考え方です。

    どちらか一方だけが大切なのではなく、子どもの成長を幅広く見ることが重要だと考えています。

    Q.非認知能力は勉強にも関係しますか?

    関係します。

    たとえば、粘り強く取り組む、失敗から立ち直る、自分で目標を立てる、必要なときに人に助けを求めるといった力は、学習を続けるうえでも重要です。

    Q.家庭でEQを育てるために何ができますか?

    まずは、子どもの気持ちを聞くことから始めてみてください。

    「どうしたの?」

    「どう思った?」

    「次はどうしたい?」

    と問いかけるだけでも、自分の感情や行動について考える機会になります。

    Q.「心の偏差値」は測定できますか?

    モリヒサMAETAでいう「心の偏差値」は、学力偏差値のように一つの数値で順位をつけるものではありません。

    子どもの努力や、他者との関わり、自分自身の成長など、点数だけでは表せない力を大切にしようという考え方です。


    学力の偏差値だけでなく、「心の偏差値」も

    テストの点数は目に見えます。

    通知表も数字で示されます。

    偏差値も数字です。

    だから、どうしても私たち大人は数字に目を向けてしまいます。

    でも、子どもの成長には数字にならないものがたくさんあります。

    誰かを思いやった。

    失敗しても諦めなかった。

    自分の気持ちを言葉にできた。

    目標を決めて、一歩踏み出した。

    そうした成長にも、

    「よく頑張ったね」

    と言える大人でありたいと思います。

    AIが知識を教えてくれる時代だからこそ、人が人として生きていくための力を大切にしたい。

    学力の偏差値だけでなく、「心の偏差値」も。

    それが、瀬戸市で子どもたちと向き合うモリヒサMAETAが、これからも大切にしていきたい教育です。

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