• ホーム
  • すぐに「分からない」と言う子に、大人がすぐ答えを教えてはいけない理由
  • ~「自分で考える力」を育てるために、親や先生ができること~

    「先生、分からない!」

    問題を見て、まだほとんど考えていないのに、すぐにこう言う子がいます。

    家庭でも、

    「お母さん、これ分からない。教えて!」

    と言われることがあるのではないでしょうか。

    そんなとき、大人はつい、

    「これはこうやって解くんだよ」

    と教えてしまいます。

    もちろん、本当に分からなくて困っているときには、教えることも必要です。

    しかし私は、子どもが「分からない」と言うたびに、すぐ答えや解き方を教えることには注意が必要だと考えています。

    なぜなら、

    「分からない」→「誰かに聞く」→「答えを教えてもらう」

    という経験を繰り返すことで、

    「分からないことを、自分で考えてみる」

    という大切な習慣が育ちにくくなるからです。

    これからのAI時代、知識そのもの以上に重要になるのが、自分で考える力です。


    「分からない」は悪いことではありません

    まず、大人が間違えてはいけないことがあります。

    子どもが、

    「分からない」

    と言うこと自体は、決して悪いことではありません。

    分からないことを「分からない」と言えることは大切です。

    問題なのは、その次です。

    「分からないから教えて」

    で終わってしまうのか。

    それとも、

    「分からない。じゃあ、どうすれば分かるだろう?」

    と考えられるのか。

    この違いは、学年が上がるほど大きくなっていきます。

    私は、子どもには「分からない」を思考の終点ではなく、出発点にしてほしいと思っています。


    なぜ、すぐに「分からない」と言うのでしょうか

    「うちの子は自分で考えようとしない」

    そう感じている保護者の方もいらっしゃると思います。

    でも私は、

    「考える気がない」

    と簡単に決めつけない方がよいと思っています。

    子どもがすぐに「分からない」と言う背景には、いろいろな理由があります。

    問題の意味そのものが分からない。

    どこから考えればいいのか分からない。

    間違えるのが怖い。

    考えてもできなかった経験が続いて、自信をなくしている。

    以前「分からない」と言ったら、すぐに大人が教えてくれた。

    理由は一人ひとり違います。

    だから、

    「ちゃんと考えなさい!」

    だけでは解決しないことがあります。

    大切なのは、

    その子が、なぜ「分からない」と言っているのかを見ることです。

    これは、私が子どもたちと接するときに大切にしていることの一つです。


    大人がすぐに教えると、子どもは楽になります

    子どもに聞かれたら、すぐ教える。

    一見、とても親切なことに思えます。

    そして実際、子どもも楽です。

    5分考えるより、

    「先生、分からない」

    と言って30秒で教えてもらった方が早いからです。

    大人にとっても同じです。

    忙しいときに、

    「もう、ここはこうするの!」

    と教えてしまった方が早い。

    しかし、それを繰り返していると、

    「困ったら誰かが答えを教えてくれる」

    という学び方が身についてしまう可能性があります。

    私は、これを少し心配しています。

    なぜなら、中学生、高校生、そして大人になるほど、誰かが答えを用意してくれない問題が増えていくからです。


    「教えない」と「放っておく」は違います

    ここは、とても重要です。

    「すぐ答えを教えない」と言うと、

    「じゃあ、自分で分かるまで考えさせればいいんですね」

    と思われるかもしれません。

    そうではありません。

    分からない子に、

    「自分で考えなさい」

    と言って放っておく。

    これでは、その子はますます勉強が嫌いになってしまうかもしれません。

    必要なのは、

    答えを教えることではなく、答えにたどり着くための手助けをすることです。

    私はこれも「伴走」だと考えています。


    答えの代わりに「質問」をしてみる

    たとえば算数の文章題が分からない子がいたとします。

    すぐに、

    「これは足し算だよ」

    とは言わず、

    「問題には何て書いてある?」

    「最初はいくつあった?」

    「増えたのかな?減ったのかな?」

    「何を答えればいいの?」

    と聞いてみます。

    すると、

    「あ、分かった!」

    となることがあります。

    大人が答えを教えたわけではありません。

    子ども自身が答えを見つけたのです。

    この経験は、とても大切です。

    「先生に教えてもらったからできた」

    ではなく、

    「自分で考えたらできた」

    になるからです。


    「できた!」は次の「考えてみよう」につながる

    子どもにとって、

    自分の力でできた経験

    は大きな自信になります。

    最初から難しい問題を一人で解ける必要はありません。

    少しヒントをもらった。

    もう一度問題を読んだ。

    前のページを調べた。

    教科書を見直した。

    そして、自分で答えにたどり着いた。

    そのとき、

    「自分でもできた」

    という経験が残ります。

    この小さな成功体験を積み重ねることで、次に分からない問題に出会ったとき、

    「分からない!」

    で終わるのではなく、

    「ちょっと考えてみよう」

    という気持ちが生まれてきます。


    家庭で使ってほしい5つの言葉

    お子さんから、

    「分からない。教えて」

    と言われたとき、すぐ答えを言う代わりに、こんな言葉を使ってみてください。

    「どこまで分かった?」

    これは特におすすめです。

    「全部分からない」と思っていた問題でも、話してみると、途中までは理解できていることがあります。

    次に、

    「何を聞かれているのかな?」

    問題を読み直すきっかけになります。

    そして、

    「前に似た問題をやらなかった?」

    過去に学んだことと結びつけます。

    さらに、

    「教科書やノートのどこを見れば分かりそう?」

    自分で調べる習慣につながります。

    最後に、

    「どう考えたの?」

    正解・不正解だけではなく、子どもの思考そのものを見る質問です。

    私は、この「どう考えたの?」という言葉を大切にしたいと思っています。


    間違えることを怖がらせない

    子どもが自分で考えなくなる原因の一つに、

    「間違えたくない」

    という気持ちがあります。

    せっかく自分で答えを出したのに、

    「違うでしょ!」

    「なんでこんな問題も分からないの?」

    と言われた経験が重なると、

    自分で考えるより、最初から正解を聞いた方が安全になります。

    だから、間違ったときこそ、

    「どうしてそう思ったの?」

    と聞いてみてほしいと思います。

    話を聞いてみると、

    考え方の途中までは合っていた、

    ということもよくあります。

    間違いは、失敗ではありません。

    「どこまで分かっていて、どこから分からなくなったのか」を発見する材料です。

    これは勉強だけではなく、子どもが成長していくうえでも大切な経験だと思います。


    AIがすぐ答えを教えてくれる時代だからこそ

    この問題は、これからさらに重要になると思っています。

    今の子どもたちには、AIがあります。

    分からない問題を入力すれば、AIはすぐに答えてくれます。

    詳しい解説もしてくれます。

    これは素晴らしいことです。

    私自身、AIはこれからの学習に欠かせない道具になっていくと考えています。

    しかし、使い方を間違えると、

    「考える前にAIに聞く」

    という習慣にもなりかねません。

    宿題が出た。

    AIに聞く。

    答えが出た。

    書き写す。

    これでは、宿題は終わっても、その子の中に何が残るでしょうか。

    AI時代に本当に必要なのは、

    答えを知っていることではなく、答えにたどり着くために考えられることです。


    AIは「答えをもらう道具」ではなく「考えるための道具」に

    私は、AIを使ってはいけないとは思いません。

    むしろ、子どもたちには上手に使えるようになってほしいと思っています。

    たとえば、

    「答えは教えないで、ヒントだけください」

    とAIに頼む。

    「小学3年生にも分かるように説明して」

    と聞く。

    「私の考え方のどこが違うか教えて」

    と質問する。

    「ほかの考え方はありますか?」

    と尋ねる。

    こうすればAIは、

    答えを代わりに出してもらう道具から、自分で考えるための道具

    になります。

    これから必要なのは、AIを使わない力ではありません。

    AIを使いながら、自分の頭でも考える力です。


    「自分で考える力」はテストのためだけではありません

    小学生のうちは、

    「この問題の答えは何?」

    で済むかもしれません。

    しかし、成長すると、正解が一つではない問題にたくさん出会います。

    どの高校へ行くのか。

    何を勉強したいのか。

    どんな仕事をしたいのか。

    人と意見が違ったとき、どうするのか。

    失敗したとき、次にどうするのか。

    AIに相談することはできます。

    親や先生に相談することもできます。

    でも最後に、

    「自分はどうしたいのか」

    を決めるのは、その子自身です。

    だから私は、小学生の「分からない」という一言の中にも、将来につながる大切な学びがあると思っています。


    瀬戸市で子どもたちを見てきて思うこと

    私は長年、愛知県瀬戸市で、小学生から高校生までの子どもたちと向き合ってきました。

    すぐに答えが出る子。

    時間をかけて考える子。

    人に聞くのが得意な子。

    なかなか質問できない子。

    本当に一人ひとり違います。

    だから、

    「自分で考えなさい」

    という一つの言葉だけですべての子に対応できるとは思っていません。

    少し待った方がいい子もいます。

    ヒントが必要な子もいます。

    一緒に最初の一歩を考えた方がいい子もいます。

    大切なのは、

    その子自身を見ることです。

    モリヒサMAETAでも、答えを教えて終わるのではなく、子どもが「自分で分かった」と思えるところまで一緒に考えることを大切にしています。


    よくある質問

    Q.子どもがすぐ「分からない」と言います。何分くらい考えさせればいいですか?

    一律に「○分」と決める必要はないと思います。学年や問題の難しさ、その子の状態によって違います。

    大切なのは、長時間放置することではなく、「どこまで分かった?」と声をかけ、考え始めるきっかけを作ることです。

    Q.ヒントを出すのも、教えることになりませんか?

    ヒントそのものが悪いわけではありません。

    答えそのものを与えるのではなく、子ども自身が次の一歩を考えられるヒントなら、自立した学習につながります。

    Q.何度説明しても「分からない」と言う場合は?

    本当に理解できていない可能性があります。

    前の学習内容につまずきがある、問題文の意味を読み取れていないなど、別の原因が隠れていることもあります。

    「やる気がない」と決めつけず、どこから分からなくなっているのかを一緒に探してみてください。

    Q.AIを小学生の勉強に使わせても大丈夫ですか?

    私は、使い方を学ぶことが大切だと考えています。

    答えをそのまま出してもらうだけではなく、「ヒントをもらう」「分からない部分を説明してもらう」「自分の考えを確認する」といった使い方なら、考えるための学習パートナーにもなります。


    答えを教える先生から、一緒に考える先生へ

    AIはこれから、もっと賢くなるでしょう。

    「答えを教える」ということだけなら、人間よりAIの方が得意になる分野も増えていくと思います。

    だからこそ私は、これからの学習塾の役割も変わっていくと考えています。

    先生が答えを持っていて、

    生徒に教える。

    それだけではありません。

    困ったときに寄り添う。

    考えるきっかけを作る。

    できたときに一緒に喜ぶ。

    失敗したら、次の方法を一緒に考える。

    ティーチングだけではなく、寄り添い・共感・伴走へ。

    「分からない」

    と言った子どもに、すぐ答えを渡すのではなく、

    「一緒に考えてみようか」

    と言える大人でありたい。

    そしていつか、その子が一人で問題に出会ったとき、

    「分からない。でも、まず自分で考えてみよう」

    と思えるようになる。

    それが、AI時代を生きていく子どもたちに身につけてほしい力の一つだと、私は考えています。


    モリヒサMAETA

    愛知県瀬戸市で、小学生・中学生・高校生の学びを支える学習塾です。

    モリヒサMAETAでは、単に問題の答えを教えるだけではなく、**「自分で読み、自分で考え、自分で答えにたどり着く力」**を大切にしています。

    学力の偏差値だけでなく、「心の偏差値」も。

    子ども一人ひとりに寄り添い、これからのAI時代を自分の力で歩んでいける子どもを育てていきたいと考えています。

    無料体験・個別説明会のお申し込み
    その他お問い合わせはこちら

    公式LINEでお申し込み

    LINEで申込み

    お電話でお申し込み

    お電話で申込み

    365日WEBからいつでもお申し込み

    365日WEBからいつでもお申し込み

    個人情報保護方針